今や国民的ヒーロー野桐。高校時代無名だった野桐を金メダリストに育てたのは元コーチである東野です。ある大学生の死により浮かんで来た東野のドーピング疑惑は野桐にも忍び寄っていきました。
科学の進歩に呼応するように進化するドーピング、この解明困難なドーピング問題を紐倉は天才的なひらめきと卓越した行動力で解き明かしていくのです。
ドラマティックな展開、センスとウィットに溢れる登場人物、科学的分析・・・どこを取っても一級品の「インハンド」の世界に思いっきり浸って下さい。ストーリーは今まさに佳境に入りつつあります。
それでは、2019年3月12日発売のイブニング7号に掲載されているインハンド9話のネタバレと感想をお届けします!
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インハンド9巻のあらすじ
マラソン金メダリストの野桐の元コーチ東野が谷川岳で心肺停止で見つかります。オリンピック後に野桐と喧嘩別れをした為、経営するランニングクラブの経営が悪化したのが死の原因ではないかと思われました。
一方、野桐の血液を調べる紐倉ですが、血液ドーピングの証拠は何も発見出来ません。死亡した大学生の血液は火葬されて調べようもなく、どれもが手詰まりとなっていました。
しかし、紐倉の頭にある可能性が浮かぶのである。
「遺伝子ドーピング」
科学の力が、ドーピングの事実を暴き出していくのです。それは、どんよりとした前半の停滞が一気に躍動する瞬間でした。この爆発的な展開力は原作者朱戸アオの真骨頂ですね。ベートーベンの交響曲を聴くようなワクワク感があるんですよ。
果たして大学生の死、東野の事故、そして野桐、この3つはどう関係していくのでしょうか・・・
インハンド9話のネタバレと感想
野桐は、血液ドーピングではシロでした。しかし、一つの可能性として浮かび上がったのは「遺伝子ドーピング」です。それは過去にフィンランドのクロスカントリーの選手が犯したドーピング。しかし、この選手が現役当時には疑惑はあったもののついにドーピングは証明されませんでした。それが証明されるまでに実に20年の歳月がかかったのです。
解明したのは科学の進歩だったのです。
そして野桐の遺伝子にもフィンランドの選手と同じ遺伝子ドーピングの痕跡がしっかりと刻まれいることが判明。ついに紐倉はゴールを見つけたのです。それはまだぼんやりとした輪郭だけですがはっきりと見え始めたのです。
そうです、これでストーリーが終わるほどこの事件は根の浅いものではないでしょう。しかも東野は心肺停止したもののまだ死んでないんです。ひょっとしたら奇跡の生還があるかもしれませんよ。そして東野から何かが語られるかも。
この事件の裏にはまだまだ見えてこない大きな存在が隠れているような気がします。それもとてつもなく大きくて世間を揺さぶるような・・・
早く先が読みたいですね。
まとめ
並々ならぬ努力でオリンピックの金メダルに輝いた野桐選手。国民的ヒーローで今や国民栄誉賞の候補にも上げられるほどの人気者です。
しかし、その選手にかかったドーピングの疑惑。その疑惑が今「遺伝子ドーピング」という事実に変わろうとしています。
本当にこれは遺伝子ドーピングなのか。ドーピングでない可能性はないのか・・・
もしドーピングだとしたなら、それは本人の意思だったのか、それとも誰かに強制されてやむを得なかったのか、それとも本人も知らないままドーピングさせられてしまったのか・・・・
まだまだ解明されていない謎は山のようにあります。それをどう料理していくのか、この作者の手腕を見るのが楽しみですね。
そして、もう一つ、コックとして採用された潤月がどう過去を語り、どう紐倉の心を動かしていくのかも気になるところです。
クエスチョンマークとワクワクで頭の中が破裂しそう。早く次の話が読みたい、そんな気分でいっぱいの作品です。
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