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朱戸アオ先生の『リウーを待ちながら』は2017年〜2018年に「イブニング」で連載されていた作品です。
名峰富士山を間近に望むのどかで平和な街S県横走市・・・ある日、駐屯している自衛隊員が病に倒れます。そしてそれを追うように同じ症状の患者が次々に死亡。それは中世ヨーロッパを地獄に陥れた悪魔の感染病が広がっていく序章に過ぎませんでした。
爆発的に拡がりを見せる悪魔の病に敢然と立ち向かう一人の医師・玉木涼穂。病だけではなく悪意・風評も拡がる中、病に打ち勝つ武器を持たない玉木に絶望が襲いかかります。
亡くなっていく患者を呆然と眺めるしか無い過酷な状況の中、人類はこの病に勝てるのか・・・玉木、そしてそれを助ける感染病の権威原神はどう立ち向かうのか。
戦いのキーワードは「誠意」!
スリリングな場面展開、心を打つサブストーリー、そして医者のあるべき姿を余すところなく描き切った快作、きっとあなたは読んだ後で人間の勇気・優しさ、そして尊さを実感することでしょう。
ぜひリウーを待ちながらを読んでみてください。この漫画の一番の良さは、過酷な状況でもけっして諦めな人間の強さをしっかりと描いているところです。登場人物それぞれの信念や温かさが、読む側の心を揺さぶるような作品なんですよ。
こちらの記事では「リウーを待ちながらのネタバレが気になる」「最終回ってどんな話だったかな?」というあなたに、段階的にネタバレと感想をご紹介します。
リウーを待ちながらをお得に読む裏技についても紹介しているので、まだ読んだことがない方も、もう一度読み直したい方も参考にされてくださいね!
リウーを待ちながらのあらすじ
自衛隊が駐屯するS県横走市にある横手中央病院に勤務する医師・玉木涼穂は、いつものように仲良しの看護師の鮎澤と何気ない会話を交わしていました。
身近に地獄絵図のような惨劇を知らぬままに・・・
そんなある日、救急搬送されてきたのは一人の自衛官の患者でした。しかし、それは惨劇の序曲が流れ始めた瞬間でもあったのです。
なんとか救えたものの、まだ動かせる状態ではない自衛官が突如自衛隊病院に運び去られるように転院して行きました。そんな間にも何故かその自衛官と同じような症状の患者が運び込まれます。そしてさっきまで元気だった鮎澤は病に命を絶たれてしまいました。
ついに悪魔の病は牙を剥き始めたのです・・・
その正体は中世ヨーロッパを一瞬にして地獄に変えた病、ペスト!
実にヨーロッパの人工の2/3、8千5000万人を死に追いやった不治の感染病だったのです。しかも、今回発見されのはその中でも一番恐ろしい純ペスト、咳などで簡単に感染が拡がるという恐ろしいタイプなのでした。
調べていくうちに更に恐ろしい事実に行き着きました。食べ物を通じても感染するということ、そしてワクチンが無いという絶望的な事実です。
ペストはキルギスで活動していた自衛隊員から日本に運び込まれたものです。その事実を知りながら手をこまねく自衛隊・・・
そんな中で確実にペストは拡がりを見せ、あっという間に病院を取り囲むように患者が殺到したのです。それはアウトブレイクといえるほどのものです。
アウトブレイクとは
ある限定された領域の中で感染症にかかった人間、またはその他の生物の小集団を指す。
そこで登場するのが原神、感染病の研医です。
しかし、為す術なくこの死亡率100%の病気は勢いを増して行きます。
このまま、中世ヨーロッパが再現されしまうのか、それとも人間の英知に勝利の女神が微笑むのか、今過酷過ぎる戦いの火蓋がきって落とされたのです。
リウーを待ちながらのネタバレと感想(途中まで)
しかし、努力も虚しく多くの患者が死神が取り憑いたように次々と死んでいきます。
爆発的な感染に為す術がありません。
原神はこうつぶやきます。「僕らはもう負けた。これからも負け続ける」と・・・
しかし、その言葉とは裏腹に出来る事を着実にこなすのが原神。国を動かし横走市を封鎖したのです。クールな原神だからこそ出来る荒療治と言えます。
しかし、それに激怒する玉木は原神にこう言います。
「街の人をここに封じ込めて殺す気?あなたは命の選別をしたのよ!」
この辺りのやり取りはこの二人の個性がきらめいていて面白いですね。目の前の患者を大事にする玉木、病気の拡がりにより更に多くの死が出ることを防ぎたい原神・・・
どちらも間違っていて、どちらも正解なんですよね。
そんな中、風評も拡がります。隔離された側への悪意もまた拡がって行きます。看護師・鮎澤の娘潤月もその対象になってしまいます。
そんな憔悴する潤月に原神は一冊の本を紹介します。それこそこの作品の題名に出て来る「リウー」医師ベルナルド・リウーが主役のアルベール・カミュの「ペスト」という本だったのです。ベルナルド・リウーは原神が憧れてやまない医師でした。
悪意が拡がる中で、隔離された側とそうでない側に分かれてしまった親子や恋人、病に倒れた親と病にかかっていない子の愛は逆に深まっていきます。それは人間が本来持っている本能とも言うべきものなのです。
しかし、そんな中でも着実に病は人の命を奪っていきます。もはや希望などあろうはずもありません。
そんなある日、FMからこんな言葉が流れてきました。
「ペストと戦う唯一の方法は誠実さ」と。これは間違いなく作者の言葉ですね。作者が言いたい事がこの「誠実」という2文字にぎっしり詰まっているんです。
しかし、その言葉と裏腹に絶望的な状況は続きます。恋人を亡くしてしまう人、親に会いたいが為に隔離した地から抜け出そうとする男とそれを助けようとする人・・・
感染地域の内と外で様々な悲しくも切ないドラマが繰り広げられていくのでした。
リウーを待ちながらの最終回や結末はどうなる?
それでは、ラストのネタバレです!
玉木・原神・そして街を封鎖する自衛隊員たちの努力も虚しくついに患者はついに1万人を超えてしまいました。
そんな折、隣の家から赤ちゃんの鳴き声がするのに気づいた潤月。部屋に突入するとペストで亡くなったかたわらで泣く赤ちゃんを発見して助け出したのです。しかし、その事で潤月はペストに感染してしまいました。「誠意」さえも焼き尽くそうとするペストなのです。
また、隔離に堪えきれないものも現れます。そして増え続ける脱出者・・・
脱出者リストなるものがマスコミで報道されるや、差別・迫害があからさまに始まってしまいます。「誠実」は悪意に踏みつけられてしまうのか・・・
中世ヨーロッパでペストが流行した時にはユダヤ人が大量虐殺されました。それをなぞるようにこの現代でペストによる迫害が今始まったのです。
ペストに負け続けているある日、玉木は不思議な事を発見します。何故かペストにかかって7日間も生き続けた人がいたのです。そこにこそペストと戦うための大きな武器が隠されていたのです。
しかし、そんな光が差し始めた中、潤月の病状は悪化していき、ついには挿管せざるを得ないところまで行ってしまいます。果たして潤月はペストを克服出来るのか、人類の善意は悪意に勝てるのか・・・
待ち受ける切ないラストシーン・・・
潤月は、ついに心停止してしまいました。AED(除細動器)の効果もなく、死地をさまよう潤月。
夢で死んだ母親の姿が見えてきます。このまま母親のいる世界に引き込まれてしまうのか・・・
その時、それを引き戻すかのように玉木の叫び声が確かに聞こえたのでした。
「今死んだらお母さんに怒られるわよ!」
そして、潤月は奇跡的に死地から戻って来たのです。しかし、それは奇跡ではなかったのです。
今回のペストは旧型ペストと新型ペストが同時に進行していました。そして旧型ペストから生還した者は、なんと新型ペストの抗体を身に着けていたのです。潤月はまさにこの例でした。
こうして潤月の生還は、喜びとともに新型ペスト予防のヒントという大きなプレゼントをもたらしてくれたのでした。
そう、誰もがそう思う展開でした。ところが・・・
ペスト禍の終息の目処はつきました。一安心した玉木の元になんと原神がペストに倒れたとの知らせが届いたのです。
しかも彼は旧型ペストの抗体を持っていません。
原神はいつもながらのクールさで静かに言います。「僕は100%死ぬ」と。
そして「死にたくないよ」と一筋の涙を流したのでした。
ペストから命を掛けて患者を救おうとした玉木と原神の壮絶な戦いは、こうして生死を分かちながら終わったのです。
最後まで息をつかしてくれないような凄まじいほどのストーリー展開はきっとあなたをこの漫画の中に誘い込んで離さない事でしょう。
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2019年4月10日現在、各サイトでの「リウーを待ちながら」の取り扱いはこのようになっています。
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ポイントを使わずに読める漫画も充実しているので、「リウーを待ちながら」以外の作品も楽しむことができます。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?
この作品はペストという恐るべき病気との絶望的な戦いをテーマにしていますが、そので描かれているのは「人に対する無償の愛」だと言えるでしょう。親子の愛、恋人への愛、それを助けるものの愛、そして玉木と原神の患者に対する愛が余すところなく描かれているんですよ。
薄っぺらな愛ではなく深く繋がったその姿は心を打たずにはおかないでしょう。心の動きを緻密に描いているからこそ感動するんです。
ドラマティックでスピーディーに進むストーリー展開も素晴らしいものでした。人間が持っている大きな武器「誠意」「愛」がペストと戦う様は心を揺さぶります。
この作者の構成力、只者ではないですよ。是非読んで見て下さい。けっして無駄な時間を過ごすことは無いと断言できます!